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ソレックス修理と顧客目線

■なんでも自分でやってみる

大学生だった頃のお話です。

20年も前の旧車「ダルマセリカ」を個人売買で購入して乗っていた僕は、アクセル踏んでもなかなか前に進まないこの車はなんだろう?と感じていました。

いろんな人に聞いたり勉強したりすると、この車のエンジンの吸気部分には、「キャブレター」が付いており、その中でも昔スポーツカーに人気だった「ソレックス」が当時のセリカには純正として装着されていたことがわかりました。

すでに20年前の車。どう整備していいか、どういじるのか、がわかりません。

ですので、同じく20年くらい前の当時の雑誌、CARBOYなどを個人売買やネットで売りに出ているのを見つけては買い、情報収集していました。

キャブレターは、オーバーホール(分解整備)して、ジェット(穴の開いたねじ)を掃除したり新品に換えることで、空気とガソリンの通路が正常に戻り、エンジンも本来の性能を発揮する事がわかりました。

オーバーホールする上で、金属パーツ同士が合わさってる間に「パッキン」があります。

このパッキンだけは、必ず新品交換しないと、後々ガソリン漏れなどを引き起こします。

さて、パッキン、純正部品が欠品しています。が、雑誌に載ってた会社で、パッキンを自社生産しているところを見つけました。「まつおか」というひらがなの会社です。

さっそく電話してみました。

 

■なんと社長自身が対応・・

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ま「あーソレックスのパッキンね~。何型?」

僕「へ?型ってなんですか?種類あるんですか?」

ま「あるよ~純正品でも 3型、4型、5型などなど」

僕「え?一個しかないからわかんないです・・」

ま「あーー、もうわかんなかったら封筒か何かに入れてうちの会社へ送ってよ。それ見て、こっちで判断して商品送るから」

僕「えっいいんですか!ありがとうございます!」

————————————

 

そんなやり取りだったと思います。

うれしかったので今でも覚えていますが、「雑誌に載ってるような会社の、しかも社長さんが、趣味の一個人の僕に寄り添ってくれて、ここまでしてくれるんだ!」

という感動がありました。

「ここまでしてくれる感」→「超顧客目線」は企業のブランドを確立するために必ず意識すべき点です。とくにスタッフへこの目線を浸透・共有できるかどうかが肝だと感じます。

学生時、親に学費を出してもらいながら、生活費は削ってコツコツと車に割り当ててしまっていましたが、こういう経験と感動が今に生きているに違いない!

・・・と自己納得しています(笑)

今の時代だと、メールで写真を送ってください、といったこともできますが、当時はまだ携帯もネットも無い時代。とっても嬉しかったのです。

このように、遠くの見えないお客さんと、どう接するか?自社のスタンスをどこに置くか、どう寄り添うか?でお客さんの心の中でブランドは形作られるのです。

しかしこの頃は、まさか自分が車の商売を始めるとは夢にも思ってはいませんでした。

 

※ A型サニーで有名なまつおかさんはこちら

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